Illustratorで保存するときに表示される
「PDF互換ファイルを作成」 というチェック項目。
- 何となく毎回チェックを入れている
- 軽くしたいから外している
- 正直、何をしているのか分からない
こう感じている方はとても多いです。
この記事では 「PDF互換ファイルとは何か?」を図解付きで完全解説します。
PDF互換ファイルとは何か?
PDF互換ファイルとは、Illustrator(.ai)ファイルの中に「表示用のPDFデータ」を一緒に保存する仕組みです。
- Illustrator専用データ → 編集用
- PDF互換データ → 他アプリ・確認用
この2つを 1つの.aiファイルに同居させるかどうか を決めるのが
「PDF互換ファイルを作成」のチェックです。

Illustrator(.ai)ファイルの正体
.aiファイルは 日本語UIでも英語UIでも中身は同じで、
内部は次のような二重構造です。
内部構造
- Illustratorネイティブデータ
パス・レイヤー・文字・効果など編集用の情報 - PDFデータ(互換用)
他ソフトが表示するためのデータ
PDF互換ファイルを作成
=このPDFデータを正しく埋め込むかどうか
チェックを入れた場合/外した場合の違い
チェックを入れた場合(PDF互換あり)
- InDesign・After Effects・Macのプレビューで中身が見える
- Illustratorを持っていない人でも確認できる
- 入稿・納品でトラブルになりにくい
実務では基本これでOK
チェックを外した場合(PDF互換なし)
- 他アプリで開くと
- 「このPDFはIllustratorで作成されており〜」という警告表示
- 中身が表示されない
- ファイルサイズはやや軽い
完全に自分専用ならOK。

よくある誤解
誤解①「PDF互換にするとIllustratorデータがPDFになる」
なりません。
編集用データはそのまま、PDFが追加されるだけです。
誤解②「InDesignに配置するとIllustratorの編集情報が使われる」
使われません
InDesignが読むのは PDF部分のみ。
誤解③「After Effectsでベクターデータとして扱われる」
扱われません。
AEもPDFとして読み込んでいます。
じゃあ、いつチェックを入れるべき?
チェックを入れるべきケース
- クライアント提出
- 印刷会社への入稿
- InDesignで配置
- 将来の自分が開く可能性がある
迷ったらON
チェックを外してもいいケース
- 完全な個人作業
- 一時的なラフ
- サイズ削減を最優先したい場合
かなり限定的
実務での注意点
Illustratorでは
バックグラウンド保存ON × PDF互換ON の組み合わせで、
まれに PDF互換部分が正しく生成されないケースがあります。
安全な設定
- バックグラウンド処理:オフ
- PDF互換ファイル:オン
保存中は操作できませんが、
印刷・納品トラブルを防ぐならこの設定が最も安全です。
まとめ|PDF互換ファイルは「確認用の保険」
- PDF互換ファイル=確認用PDFを.aiに同梱する仕組み
- Illustratorの編集データがPDFになるわけではない
- 他ソフトはPDF部分しか見ていない
- 日本の実務では基本ONが正解
「何となくチェック」から
理解して選べる状態になれば、もう迷いません。